【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
わたしが道案内してる間にそんなことが……。
藍くんにまで心配かけちゃってたなんて。
「あのときと同じ……。死ぬかと思った」
「あのとき……?」
「夏祭りで、舞彩がいなくなったとき」
あっ……。
藍くんも覚えてくれてたんだ。
あのときも……こんなふうに必死になってわたしを見つけてくれて。
藍くんはいつも本気でわたしを想ってくれてるのに。
「ごめんね……」
今日も悲しい思いさせちゃって……。
「やっぱり、距離を置くとか無理」
抱きしめられていた体をすこし離して、藍くんと目があった。
「舞彩のこと、こんなに好きだから」
わたしだけを見つめる藍くんの瞳は綺麗で、また釘付けになる。
わたしも……だよ。