【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


自分の言葉で言わなきゃ。



「桃くん」

「今日、俺に話したいことがあって呼んでくれたんだよな。ここじゃ人通りもあるし、カフェでも行こっか」



周りを見れば、駅を利用する人がいて、電車は定期的に通ってて、話すのにはあまり向いてない場所だった。

ちゃんとしたところに移動したほうがいいね。



「うん、そうしよっか」



桃くんと近くのカフェで話すことにした。

お店に入って飲み物を注文すると、すぐに店員さんが運んでくれた。


準備が整ったところで桃くんが口を開く。



「今日は……ごめんな」



いつもの元気な桃くんとは正反対に、悲しい顔で謝られた。

わたしが謝るところなのに、どうして桃くんが……?



「えっ……?」


「まーやの気持ちを知ってるのに、藍都のところに行ってほしくなくてイジワルした。

俺、まーやにしか恋したことがないから、どうしてもまーやじゃないとだめなんだ……」

< 274 / 351 >

この作品をシェア

pagetop