【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
自分の言葉で言わなきゃ。
「桃くん」
「今日、俺に話したいことがあって呼んでくれたんだよな。ここじゃ人通りもあるし、カフェでも行こっか」
周りを見れば、駅を利用する人がいて、電車は定期的に通ってて、話すのにはあまり向いてない場所だった。
ちゃんとしたところに移動したほうがいいね。
「うん、そうしよっか」
桃くんと近くのカフェで話すことにした。
お店に入って飲み物を注文すると、すぐに店員さんが運んでくれた。
準備が整ったところで桃くんが口を開く。
「今日は……ごめんな」
いつもの元気な桃くんとは正反対に、悲しい顔で謝られた。
わたしが謝るところなのに、どうして桃くんが……?
「えっ……?」
「まーやの気持ちを知ってるのに、藍都のところに行ってほしくなくてイジワルした。
俺、まーやにしか恋したことがないから、どうしてもまーやじゃないとだめなんだ……」