【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
藍くん?
ほんとだ。青色のハチマキしてスタートダッシュの練習してる……。
か、かっこいい……。
「……舞彩? 顔赤いよ……?」
「へ……っ」
「もしかして、藍都先輩を見て……?」
藍くんとわたしを見比べて、ジッとわたしの返事を伺う。
そ、そんなにまじまじ見ないで……。
「う……」
「もしや、夏休みでなにかあったな! てか、桃綺先輩ともなにがあったのー!」
ついに紫音ちゃんに気づかれてしまった。
ぜんぜん誤魔化せてなかった……!
ここまで来たら、紫音ちゃんにいままでの経緯を話すしかないよね。
「……いろいろあったんだけど、それ以前にいろいろあってね……。お昼休みに聞いてくれる?」
「もちろん! お昼食べたら屋上でゆっくり話聞くよ!」
紫音ちゃんと約束をして、藍くんと桃くんのことを話すことになった。