【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
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「……え!? ふたりと本当の兄妹じゃなかったの!?」
「紫音ちゃん、声大きいよ……っ」
お昼ご飯を食べ終わって、予定どおり屋上で紫音ちゃんにわたしの誕生日より起きたことを聞いてもらった。
藍くんと桃くんは血の繋がった兄妹じゃないこと。
実は藍くんを好きになってしまったこと。
ふたりに告白されて、夏休みに桃くんにはお断りの返事をしたこと。
こんな話聞いたらびっくりするよね……。
わたしでも同じ反応しちゃうもん。
「つ、つい! そっか、もうそこまでいっなら、あとは舞彩が返事するだけじゃん」
「そうなんだけど……っ」
紫音ちゃんはいつも的確。
まさにそれすぎて、意識して返事ができないと言い訳する理由しか思い浮かばない。
「だって両想いだよ。気持ちを伝えるだけで付き合えるんだよ? 最高のチャンスじゃん……っ」