【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


°


そして、ついにやってきた体育祭本番。

紫音ちゃんと校舎のほうに水を飲みに行ったら、藍くんと会った。


ちょうど水を飲み終わったところで、タオルで口を拭いてる姿さえ輝いて見える。



「おつかれ、舞彩」



わたしに気づいた藍くんが嬉しそうに声をかけてくれた。



「おつかれさま、藍くん……っ」



紺色のTシャツに白色でクラスの名前が書いてあるデザインのクラスTシャツも似合うな……。

そんな姿の藍くんも新鮮すぎて、いつも一緒に暮らしてる藍くんなのに緊張しちゃう。

夏休みからずっとこれだぁ……。



「私、先に行ってるね」



紫音ちゃんが耳もとでこっそり伝えてウインクをすると、クラスの待機席に戻っていった。


わたしと藍くんをふたりきりにさせてくれて、行き場のない目線がよけい迷子になってしまう。


こういうとき、いつもどんな話してたっけ……?

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