【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
うっとり見つめてたら、藍くんと目が合った。
ほんのり口角を上げて自信たっぷりに笑顔を見せてくれる。
そんな目線にハートを撃ち抜かれたみたいにドキッと胸が跳ねた。
会場と客席で離れているのに、心は繋がってるみたい。
きっと、この応援は藍くんに届くよね。
……それから、目立つ人がもうひとり。
眉の上に手を乗せてキョロキョロする桃くん。
ちょうど目が合うと、わたしに向かって手を振ってくれた。
わたしを探してたの……!?
口パクで〝まーや〟って呼ばれてる気がする……!
みんなから注目を浴びちゃってるから、恥ずかしながらも小さく手を振り返した。
すると、桃くんは嬉しそうに歯を見せて笑う。
そんな桃くんが準備をしたスタートラインに立つと、藍くんと並んだ。
いよいよ始まる……!