【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


どっちが勝つかな。

藍くんから応援頼まれてるし、桃くんにも負けてほしくないし……。


でも、わたしが好きなのは藍くんだから。

藍くんに勝ってほしいな。

胸の前で両手をぎゅっと握った。



「よーい……」



合図が出て、パンッとピストルが鳴るといっせいにスタートした。

いろんな障害物を乗り越えて、ダントツ1位で走っているのは桃くん、次に藍くん。

桃くんはスポーツもできてみんなからの期待も熱い。


頑張れ、藍くん。

もうちょっとだよ……!


ふたりが半分まで来たとき、最後の〝お題カード〟を同時に引くくらい藍くんが追いついた。

あとはお題にそってなにかをしてクリアするだけ。


イベント好きな学園長だから、あらゆるところにいろんな仕掛けをしてるって紫音ちゃんから聞いてたけど……。

藍くんが恥ずかしくないものだといいな。


見守るように眼差しを送ってたら、ふたりが言葉をかけながらこっちに向かって走ってきた。


あれ?

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