【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「やるなぁ、藍都先輩。舞彩がついに大人に……」
「大人……?」
旅行に行くだけで大人になれるの?
たしかに、身の回りのことは自分でやらなきゃだし、身支度も時間もしっかりしなきゃだし……。
「……舞彩」
ガシッと両手を紫音ちゃんに包まれた。
「うん……?」
「いっぱい、可愛がってもらいなね……!」
「か、可愛がってもらうなんて……っ」
ふたりきりだから、ちょっとはドキドキすることがあったりするのかな……!
藍くんってそういうときの雰囲気は甘々だもんね。
考えてたら期待しちゃうよ……!
そのあと、紫音ちゃんから男の子が旅行に行ったら期待しちゃうことを教えてもらった。
わたしはただ藍くんとのふたりきりの時間が欲しかったつもりだけど、男の子はそれだけじゃないみたい。