【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
ヒヤッとしてそちらを見ると……。
「え。藍都とふたりきりで旅行ってマジ?」
目をまんまるく開けて驚くのは桃くんだった。
……桃くんでよかった。
「うん」
「そうかぁ。ついに藍都はそう踏み出すかぁ〜」
ええっ? 踏み出す……?
「どういう意味……?」
「……え、俺が教えていいの?」
わたしが桃くんを見たら、桃くんは翠くんに目線を動かした。
それに合わせて翠くんを見たら、今度は翠くんが桃くんに視線を映す。
「俺だと刺激が強いことしか言えないから、桃から言ってあげて」
「大学生やべぇな。えー……俺も男だし、旅行って言ったらそんなん……」
「……?」
「いや、無理だ。俺の口からは言えない。藍都がムッツリなのは知ってるけど、純粋なまーやをけがせない」