【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


°


観光地をまわって気づけばホテルに着いちゃった。

あっという間にチェックインを済ませて、タッチ付きのカードキーで部屋のロックを解除する。

ドアノブを持って、藍くんがドアを開けてくれた。



「どうぞ」



付き合っても些細なことでリードしてくれる藍くん。

今日の余裕な姿勢や笑みに、またドキドキしちゃう。


本当にふたりきりなんだ……っ。



「緊張してるの?」



わたしがその場で動かないでいると、藍くんが不思議そうに聞いてくる。

あ、藍くんにはなんでもお見通しだ。


同じ部屋に入ったら、ここからが本当のふたりきり。

藍くんがどう思ってるのかも気になるし、桃くんにいろいろ言われたことも気になって、意識ばかりしちゃってる。



「う、うん……」



だって、相手が藍くんだから。

ふたりきりのときの藍くんは甘すぎるんだもん……っ。



「舞彩」

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