【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
顔を上げた藍くんの綺麗な瞳の中にわたしが映った。
すこしだけ困ったような顔で、遠慮ぎみに唇を動かす。
「あわよくばぜんぶ見たいし、すみずみまで知りたいくらい」
藍くんの甘すぎるセリフに、体がぶわっと熱くなった。
み、見たいっていうのは……その……男の子としてだよね?
そんなふうに思ってくれてたんだ……。
で、でも、藍くんに喜んでもらえるようなものはないし、がっかりさせちゃったらどうしよう……。
「ごめん。引くよな、こんな俺」
後悔した顔で下を向く。
そんなこと……ないよ。
すごく恥ずかしいことだから、藍くんも勇気を出して言ってくれたんだよね。
「見たいって言ってくれたのは嬉しいよ。でも、今日のお姉さんみたく、ぜんぜん魅力ないよ……」
「あるよ」