【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


いきなり近いのは心臓に悪いよ!

さっきまで離れた感じがして落ち込んでたはずなのに、藍くんがそばにいてくれるとそんなことを忘れちゃうくらいドキドキのほうが大きくなるんだ。



「橙ちゃんからね、『夜空が綺麗だよ』って教えてもらって、外を見てたの」

「外……?」



藍くんも正面の景色を見て目を大きく開いた。



「ほんとだ。すごく綺麗」



横を見上げれば、藍くんの綺麗な瞳に目の前の景色が映る。



「ふふっ。藍くんと見れて嬉しい」



家族で旅行に行ったときも、いろんな景色に感動したり、記念撮影をしたり、たくさんの思い出を作ったけど、そのときとは違う感覚。

心がぽかぽかして、すごく幸せな気分。



「俺も舞彩と見れて幸せ」



藍くんが微笑んでくれるから、わたしも頬が緩む。

ほんとに、幸せだなぁ……。



「バルコニーで見ようか」

< 345 / 351 >

この作品をシェア

pagetop