【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


「えっ……!」



意外な反応にわたしがびっくり。



「藍くん、気づいてたの?」

「舞彩に楽しんでもらえてないのかなってのは思ってた。けど、せっかくふたりで旅行に来てるのに、そんなことを聞いてよけいに悩ませたくなくて」



わたしのことを考えて、あえて聞かないで楽しませようとしてくれてたんだ……。



「『なにもしない』って言ったのは、歯止めが効かなくなるから。理性を抑えるために自分に言い聞かせたのもあった。俺ばっかり求めると、舞彩が困ると思って」



そう、だったんだ……。

マイナスな意味じゃなくてホッとした。



「藍くんからいろいろされても困らないよ。それよりも、嬉しいほうが大きい」

「また、そういうこと言って……」



唇をすこし噛みしめて我慢してそうな顔をする。



「悲しい思いさせてごめん。このあとは、いっぱい可愛がらせて」

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