【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「兄弟なんだからみんな一緒でしょ?」
ムスッとする藍くんに、穏やかに返す翠くんは、正反対なのにいざというときはみんなのリーダーみたいに引っ張ってくれる。
わたしを気にかけてくれるのはこのふたりのお兄ちゃん。
「コラコラ。すいせーがリードしたからって、藍都もそんな不機嫌になるなよ。今日の主役はまーやなんだから」
藍くんの隣にいる双子のお兄ちゃんの桃くんが、藍くんの肩を組んでくしゃっと笑った。
「そうだぞ! 今日は彩ねぇの誕生日なんだから!」
弟の橙ちゃんが話すと、みんなが「あ……」と苦笑いや呆れた顔になって、橙ちゃんに注目する。
「おま、それ……」
「いちばん言うと思った」
「あらまぁ」
そんな反応のみんなに、わたしは目をパチパチした。
わたしの……誕生日?