【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「彩ねぇ! 部屋入っていい?」
「桃も橙も心配だからって来たよ」
扉の向こうにいるのは桃くんと橙ちゃんと翠くんだ。
「うん。いいよ」
ガチャッと開くと、飛びついてきたのは橙ちゃんだった。
「彩ねぇ。ほんと、大丈夫?」
心配そうに上目遣いで見てくる。
わたしのせいでそんな顔させちゃってるよね……。
ごめんね。
「ありがとう。橙ちゃんの言葉、嬉しかったよ」
「当たり前だよ……っ」
わたしにとって、みんなは生まれたときから一緒にいる家族だから、橙ちゃんのおかげで気づけたよ。
「藍はまた抜け駆けかー。ひとりでまーやの部屋に行って、いいところ独り占めして〜」