【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
桃くんがイヤミっぽくツッコむと、藍くんは不機嫌な声で答えた。
「別に。舞彩が心配だからそばにいただけ」
「ふーん。まーや、気をつけろよ? 藍都は兄だけど、男だからな」
今度はわたしのほうを向いて注意をする桃くん。
「うん……?」
桃くんの言っている意味がよくわからなかった。
藍くんは女の子じゃなくて、男の子なのは当たり前だよ……?
「舞彩に変なこと言うな」
「年ごろの女の子なんだから、もっと気を使うべきだろ」
「…………」
「まぁ、桃も藍も落ち着いて。ふたりが彩のこと大好きなのは彩にも伝わったと思うから。それに、彩はふたりにケンカしてほしくないよね?」