【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


言い合いになるのを止めてくれた翠くんが、わたしに同意を求めた。



「……うん。仲良くしてほしいな」



ケンカしたら、ふたりともあまりいい気分じゃなくなっちゃうと思うから……。

わたしもそんな姿を見たくないよ。



「……まーや、ごめん。ちょっと感情が昂った。まだ整理できてなくてさ……ごめん」



桃くんはすぐに反省して頭を下げた。

混乱してるのはわたしだけじゃないんだ。

桃くんも橙ちゃんも初めて知った話だもんね。


自分だけじゃなくて……すこし安心したよ。



「ううん。わたしも、まだ整理できてないよ。でも、みんながこうして集まってくれて、家族なんだって思えたから」

「まーや……」

「そーだよ! 僕たちが受け入れなきゃ、彩ねぇのが不安になるよ、桃にぃ!」

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