【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
「う、うん!」
桃くん、たまにこういうこと言ってくれるけど、朝からははじめてだ……。
「翠くんが朝ごはんできたって。リビングで待ってるね」
「おう。……なぁ、まーや」
「うん……?」
廊下に向かおうとしたら呼び止められた。
振り向いた先にいる桃くんは、いつもよりなんだか男の子というか、大人っぽいというか、色気のある雰囲気で見つめてくる。
「ここで待っててくれてもいいんだよ?」
ここで……?
桃くんって、こんなに甘えんぼうだったっけ?
……今日の桃くんはちょっと変かも。
そんなに寂しいのかな。
でも、わたしには藍くんと橙ちゃんを起こす任務があるから。
「まだやることあって……。ごめんね?」