【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


「藍くん……っ」



ち、近い……!

さすがに昨日の話があってからじゃ、意識しちゃうって……!



「ま……あや」



ひとりごとみたくつぶやく藍くんが、わたしの名前を呼んでくれた。



「お、起きた……?」

「んー……」

「ひゃ……っ」



さらにぎゅーっと力強く抱きしめて離そうとしてくれない。



「あ、藍くん……! わたし、抱き枕じゃないよ……っ」



夢の中でなにと勘違いしてるんだろう……っ。



「ん……」



わたしの声が届いたのか、力がすこし弱まった。

見上げれば、藍くんの眠たそうな目と視線が絡む。



「……おはよ」

「お、おはよう。藍くん……」



あれ……?

< 59 / 351 >

この作品をシェア

pagetop