【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


起こしにきたのはわたしのはずなんだけどな。

しばらく見つめあってたら、藍くんは目を閉じた。



「……もう少しだけ、寝かせて」

「えっ!」



そのまま、わたしを抱きしめて目を瞑る。

だ、だめだよ……!

翠くんの朝ごはんもあるし、橙ちゃんも起こさなきゃなんだから……!



「藍くん、起きて!」

「…………」

「藍くん〜!」



何度も声をかけて藍くんを起こした。

それでも綺麗な顔を崩さずに寝ている。


こんなに近くで見ることはなかったけど、わたしたちの顔はぜんぜん似てない。


血の繋がったお兄ちゃんじゃないんだよね……?

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