【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


暗い顔をしていたのか、藍くんに気づかれた。



「え……っと」



藍くんが心配してくれたのになんでもないって言ったら気まずくなるよね……。

せっかくふたりだし、聞いてみよう。



「あ、藍くんは、恋したこと……ある?」



おそるおそる聞いてみると、藍くんは大きな目を見開いて驚いた。

こんな質問おかしいよね。


でも、離れちゃうのは寂しい……。



「……どうだろ」



はっきり答えないってことは、ある……のかな。

みんなのイメージどおり、藍くんは彼女ができたら一途だと思う。

わたしにもすごく優しくて、家族を大事にしてるから。


もしかして、いまも好きな人がいたりして……。



「俺には舞彩がいるから、いい」



はっきり答える藍くんに、今度はわたしのほうが驚いた。



「え……?」

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