【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


わたし……がいるから?


ということは、いまは好きな人はいないのかな。

まだ一緒に帰れるのかな。


……よかった。

藍くんの答えを聞いて、心の奥で安心している自分がいた。



「舞彩はどうなの? クラスに気になるヤツとかいる?」

「き、気になる人……? いないよ、そんな人。特別仲の良い男の子はいない……」



そう思うと、恋したことがないかも。

登下校で楽しそうにしてるカップルを見ると両想いって素敵だなって思ったり。

たまに藍くんや桃くんたちが王子様みたいで、彼女だったらこんなふうに大事にするんだろうなってこともあったりはするけれども。


身近で特別に想う子はいないな……。



「そっか。なら、俺も舞彩離れしなくていいね」



藍くんも安心したのか、すこし嬉しそう。


気のせいじゃないよね……?

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