【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


バスセットは好きなものを使ってて、それぞれの香りがけっこう違ったり。

今日の帰りの話もあったから、藍くんがなんだか大人っぽく見えちゃうな……。



「あー! また藍にぃが彩ねぇに色め使ってる!」



大きな声を出したのは橙ちゃん。

リビングの入り口から藍くんに指をさして、口もとを手のひらで隠す。



「橙吾。人に指をさすな」

「いや、だって! てか、翠にぃもふたりが目の前にいるのになんも言わないの!?」

「兄妹が仲良くしてて微笑ましいよ」



話すたびに顔を見たら、ムスッとする藍くんに、驚く橙ちゃんに、にこやかに笑う翠くんと、みんな違った顔をしてた。



「僕は藍にぃが可愛い彩ねぇを食べようとしてるように見えたよ……」

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