【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。
ガチャッとドアが開いて、固まる桃くんと、桃くんを止めようとしてくれた藍くんと目が合った。
ふたりの目線がすこしだけ下に向く。
その目線をたどったら、とても見せられる格好ではなかった。
恥ずかしくなって、みるみるうちに顔が熱くなるのがわかる。
「っ……!」
や、やだ……っ。
まだ着替え途中なのに……!
必死に前を隠してその場にしゃがんだ。
「わ……わりぃ!」
「桃綺! 早く出るぞ」
藍くんが桃くんを引っ張ってドアを閉めてくれた。
「っ〜〜」
か、完全に見られたよね……。
お腹とか、その上とか……。
目もふたりとばっちり合った……。
いままでならちょっと恥ずかしいくらいだったけど、そういうわけにはいかない。
藍くんも桃くんも、ひとりの男の子だから……。