【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


桃くんの下げた頭の近くで声をかけた。

耳がピクッと動いて、ゆっくり顔を見せてくれる。



「まーや……」



そんな悲しい顔してたら、わたしも心が痛くなるよ……。



「桃くん、用があって来てくれたんだよね? どうしたの?」



ちゃんと急いでた理由があるはずだから、まずは聞かなきゃ。



「すいせーが『ご飯できたからリビングに来て』って」



それで……!

桃くんは呼びにきてくれたんだ!



「……は? それで舞彩の着替え覗いたの?」



わたしは納得だけど、藍くんはそうでもなかった。

怒った声で桃くんを睨む。



「人聞き悪いな! だから、ワザとじゃねぇって……」

「ほんとかよ。開けたあと、がっつり見てたよな?」

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