【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


「……そんなことねぇよ?」



目をそらす桃くんに、藍くんはため息をもらした。



「舞彩。コイツ、部屋入れんの禁止にしたほうがいい」

「なんでだよ!? そう言う藍都こそ、いつもまーやの部屋でふたりきりになりたがるじゃねぇか! 朝も藍都を起こしに行った舞彩がしばらく捕まってるの知ってるんだぞ?」

「朝はニガテだから」

「使い回しの効くいい言い訳だな……」



桃くんがあきれたように藍くんを見た。



「本当のことだけど」

「あっそう。俺も起きれない〝フリ〟しよー」

「ふざけんなよ」



藍くんのイライラも増して拳を握る。

こ、このまま言い合いしてたらケンカになっちゃう……!



「ふたりとも落ち着いて……! 桃くんは驚いただけだもんね? 藍くんはすぐに起きれないだけだもんね……?」

「「…………」」



あれ……?

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