【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。


桃くんはすこし考えて、顔を上げた。



「悪い。しばらく遊びに行くのはやめておく」



えっ……?

わたしも女の子たちも予想外の答えにびっくり。



「えー! なんで?」

「いつも来てくれるのに!」



断られると思ってなかったようで、女の子たちは桃くんに当たる。



「最近、家族の時間をもっと大事にしようと思ったんだ。だから、ごめん」



落ち着いた口調で断る桃くん。

家族の時間って、わたしがみんなと過ごしたい気持ちが届いた……?


それで断ってくれてるのかな……。



「でも、家族なら家に帰ればいつでもいられるじゃん!」

「それが、いつでもじゃないって気づいたんだよね。来年は受験生になるし、バイトやら部活やらで前より集まれる時間も減ってさ。

今の俺は、そっちを優先したいから」

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