ファーストキスは俺のもの。
「ちょっと、待って、やば。みいな似合いすぎだよ!」
「そうかな?ルミちゃんの方こそ、すごく似合ってるよ!」
私たちのクラスはメイドカフェをやるため、接客係はメイド服に着替えている。
髪は巻いてあるのを下ろしたまま、カチューシャをつけた。
「ルミ&みいな!呼び込み頼むよー!」
「おっけー!任せてー!」
「いってきますっ」
クラスのみんなに送り出され、ルミちゃんと私は看板とビラを持って外へと向かった。
「今日は他校の生徒も来るし、楽しみだねー!イケメンいるかな?」
「ルミちゃん好みがいるといいねっ」
「それな!韓国アイドルみたいな男子いないかなー!って、あ!そうだ。みいな知ってる?近所の西校にイケメンが転校して来たらしいのよ。西校の友達に聞いたんだけど。それが、ちょーイケメンらしいの!ね、来るかな?来て欲しいなー!」
「そうなんだっ。来る可能性もあるよね」
「だよねだよね!来たら絶対声かけよ!西校の制服のイケメン!」
テンションMAXなルミちゃんと一緒に呼び込みを始めた。
「2-Aメイドカフェやってまーす!ぜひ来て下さーいっ!」
「よろしくお願いしまーすっ」
ルミちゃんが看板を掲げて元気に呼び込みする横で私はビラを配っていた。