ファーストキスは俺のもの。
「コーラとミルクティーですね。少々お待ちください」
呼び込みの時間が終わり、私たちは教室へ戻り接客へと移っていた。
「ねぇ、連絡先教えてよ」
「仕事中なので、すいません。失礼します」
ルミちゃんに教わった断り方でハッキリ言ってサッと立ち去る。
メイド服で接客となると、他校の男子生徒客がやっぱり多くて接客中の女の子たちはほとんど声をかけられていた。
できたドリンクを受け取りに行っていると、急に廊下がザワザワとしだした。
元から賑やかだったけど、女の子のキャッキャとした声が増した気がする。
ふと、廊下の方へ視線を移すと、教室の入り口にさっきのイケメンくんがお友達と立っていた。
教室内もどよめく。
「みいな!来た来た来た!」
すかさずルミちゃんが私のところへやって来て、小声ではしゃいでいる。
「はい、みいなちゃん、これよろしくー」