内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 そんなことを考えながら、通り過ぎるいくつもの店のショーウィンドウを、ぼんやりと眺める。

 その途中でたまたま見かけたクリスマスツリーに、真智の好きな流れ星をかたどったオーナメントが飾られているのを見つけた。

「流れ星……」

 今の精神状態では、『どうか真智が俺を愛してくれますように』などと願ってしまいそうになるが、神や星に願いをかけるなんて、他力本願だし非科学的だ。

 ただし、その願いをかなえるために自ら努力をしたうえで、その努力が実りますようにと祈る行為は尊いものだと思う。

 夢望の開発をした時も、勉強にしろ仕事にしろ、努力を重ねた人々の背中を最後にそっと押してやれる、そんなアイテムになればと、流れ星をモチーフにしたのだ。

 つまり、今の俺では星に祈りを捧げる権利はない。真智に愛されるための努力など、少しもしていないのだから。

 だが逆に言えば、俺の努力次第で彼女との関係を変えられる……?

 そう思ったのと同時に、ショーウィンドウに映る自分の瞳に、光が戻ってくる。

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