初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
クラス替え
「やった! Aクラスだ!!」
張り出されたクラス替えの表に私の名前があった!
「当然だろう」
「当然ね」
「そうだな」
フローリア様、ルシアン様、ジルベルト様が返事をした。当然ってことはないんだよ? テストの間は緊張してたし!
「これで残りの学園生活はみんなで過ごせるね」
「はいっ。ルシアン様のおかげです。ありがとうございます」
「オフィーリアが頑張った証だよ」
この学年はレベルが高いと言われているからテスト中は緊張したけれど、よかったぁ~! Aクラスって、他のクラスとは全く違って棟も離れているし専用の教室もあるし、食堂まである特別待遇! そりゃみんなAクラスに入りたがるわけよね。Aクラスは二年生と三年生の交流会もあるし、知り合いになっておくと後々良いかも……なんて、打算的な考えも脳裏に浮かぶ。
ジルベルト様とはその後仲良く過ごしているし、食堂で二人で過ごすこともある。フローリア様とルシアン様も相変わらず仲が良いし、これから二年間楽しみでしかない。
新入生が入ってきて今年の新入生には珍入生? と言われる子もいるみたい。珍しい二つ名だわね。関わりたくないなぁ……
Aクラスは他の校舎よりも奥まっているから、結構歩くのだけどそれすら良い運動と思えば問題ないし、遠いからと文句を言う人もいない。ジルベルト様と帰りの馬車に向かって歩いていた時だった。
「あら、お久しぶりですこと」