初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
花まつり
「わぁ――凄いね、どこもかしこもお花だらけだわ」
町の人も色とりどりの花を身につけている。
お花をモチーフにした商品の販売ブースでは女の子がみんな目を輝かせて商品を選んでいた。
「ねぇねぇ、食べられるお花だって! そのまま食べられるのかなぁ」
先生が説明してくれた。観賞用とは違い栽培方法が違うんですって。無農薬で香りも違うみたいでぱっと見は分からないけれど、中には毒のあるお花もあるみたいだから道に咲いている花を口に入れない様に気をつけないといけないんですって。
……失礼な! 分別はついてますから!
そのままサラダにするとまるでお花畑みたいになるし、シュガーコートと言ってお砂糖をまぶして紅茶に浮かべたり……想像するだけでロマンチック。ケーキの上に乗せるだけでも美しい。
数種類のエディブルフラワーを取り置きして貰い明日、帰る前に取りにくることにした。荷物になるし潰れたらかわいそうだものね。
「あ、これって、」
アンドリューがサンキャッチャーを見ている。それは以前買った物によく似ていた。
「同じ職人さんが作ったのかなぁ、ピンクが可愛い。なんてお花かしら?」