初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
ハリーに会った
「リアって本当に良く食べるよね」
「そう?」
ランチの後に友人のセザンナとお茶を飲んでいた。因みにセザンナは私の事を“リア”と呼ぶ。
「さっきチョコレートを食べてなかった?」
「食べたよ。どこのお店のチョコレートなの? 今度買ってこようかな♪ スザンナは美味しいお店たくさん知ってるよね」
ビターなのに後でキャラメルがトロリと口の中で溶け出してきた。二度美味しいチョコレート。
「このクッキーも美味しいね。どこの?」
「癒し系が聞いて呆れるわね。食いしん坊系の間違いだよね」
なぜか私は癒し系とかなんとかと言われているらしい。都会に染まっていないとかなんとか……?
ま、良いか。言わせておこう。と思っていたら親切な令嬢(?)が教えてくれた。“田舎くさいって事だから!”って。
領地に長く居たから王都の流行りについていけないからなのかもしれないから、ま、いっか。悪口じゃないみたいだし。
「せっかく王都に居るんだから美味しいものを食べたいの。領地にいた時はミルクジェラートをよく食べていたの。濃厚ミルクを使ったあの味は王都とはいえ出会えないわ。リューが元気なったのも空気がいいのとミルクのおかげだと思っているのよね」