初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
「あぁ、二位のカトリーヌは特に優秀だから悔しがっていた。僕に負け留学をすると言っていた。帰ってきたら女性初の大臣抜擢もあり得る程の人材だから国費で留学するんだと」

 一位の侯爵令息ってどれだけ優秀なの……やはり私は場違い……

 そんな話をしていたら、サクラの木から人がぬっと現れてつい“ひっ!”って、声を上げた。

「ジル! 遅いじゃない。早く席に着いてちょうだい」

「ごめん、つい庭が綺麗で庭師と話し込んでしまったんだ」

 あ、この人って!


 
 

< 42 / 175 >

この作品をシェア

pagetop