初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
 広々としていて何組も座れる様になっているけれどプライバシーは確保できる感じ。一人でお弁当を広げている先輩もいる。


 フローリア様とルシアン様が横並びで座って、私とジルベルト様が横並びに座った。ジルベルト様は、ここで食べるか一人で食べるかのどっちかなんですって。

「ジルは友達がいないのよね」
「フローリアと僕は友達だろう、それにオフィーリアも」
 
 ルシアン様が擁護? した。

「私も多くはないですよ。三年ほど領地に住んでいましたから、それ以前に交流のあった令嬢数人しか……」

 フローリア様とは立場が違うのにこの差よ……

「多ければ良いってもんじゃない。友達が増えれば増えるほどどんな人間かと精査しなきゃいけない。僕は興味がないから少なくても問題ない」

 精査ってルシアン様っぽい。いろんな考えがある。それぞれ持ってきたお弁当を広げてランチタイムを楽しんだ。その後お茶を出してもらった(頼めばお茶の準備をしてくれるところは流石VIP? テーブル)

「相談があるんですがよろしいですか?」

 ルシアン様とフローリア様を見ながら言った。

「なんだ? 聞かせてくれ」
「何かあったのね?」


 さっきの子息達の話をした。急に声をかけられて戸惑っている事とか断るのが面倒だとか、お父様に言われたことも話した。

「そうか、伯爵の言う通りだな。声を掛けてくる子息の半数はハイエナ認定で間違い。ダンスパーティーはパートナーがいる。と言って断っておけば良い」
 
「いませんよ? 一人で行っても良いんですよね?」

 学園のダンスパーティーは一人参加もオッケーと聞いた。一人で行って気楽にダンスを楽しむとかなんとか?

「一人だと声をかけられる。誘われると断りにくいだろうからジルベルトと行けば良い。近くに私とフローリアがいると牽制できる。そうしよう」

 フローリア様が頷いた。え? ジルベルト様の意見とかは!

 

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