白い嘘と黒い真実
「なんだー、水臭い。早く教えてくれれば良かったのにー」
まだ本人から何も聞いていないけど、そうだと思い込んだ私は構わず一人で話をどんどん進めていく。
「いや……。……えと……そうだね」
すると、否定されることなく苦笑いであっさりと認めてくれたので、私は嬉しさ余って紗耶の腕に絡み付いた。
「良いじゃん。高坂部長ってまだ彼女いないみたいだし、紗耶が本気で挑めばもしかしたらチャンスあるかもよ?」
何せ紗耶は男性職員から密かに騒がれていることも私は知っている為、二人がくっ付けば凄くお似合いなカップルになると思う。
「……はは。でも、向こうは社長の息子だし、私みたいなのが釣り合うのかって感じだけどね……」
けど、舞い上がる私とは違い、影掛かった笑顔で言われた言葉に、私はきょとんとした目を向ける。
「なんで?そんなの関係なくない?知り合いの友達も一般家庭の人だけど、最近財閥家の御曹司と結婚したって言ってたし」
「え?マジで?そんな話実際あるんだ」
そして、丁度タイムリーな話題があったので持ち出してみたら、紗耶の食い付きがすこぶる良かった。
「だから、紗耶も気にしないで頑張ってみなよ。私応援してるから!」
それから、後押しするように私は大きくガッツポーズをしてみせる。
「…………うん。そうだね。真子の話聞いたらなんか希望出てきた。ありがとう」
そんな私の励ましに段々と紗耶の表情が明るくなり始ていき、そのさまが普段とのギャップを感じ、私は暫く頬が緩みっぱなしだった。
まだ本人から何も聞いていないけど、そうだと思い込んだ私は構わず一人で話をどんどん進めていく。
「いや……。……えと……そうだね」
すると、否定されることなく苦笑いであっさりと認めてくれたので、私は嬉しさ余って紗耶の腕に絡み付いた。
「良いじゃん。高坂部長ってまだ彼女いないみたいだし、紗耶が本気で挑めばもしかしたらチャンスあるかもよ?」
何せ紗耶は男性職員から密かに騒がれていることも私は知っている為、二人がくっ付けば凄くお似合いなカップルになると思う。
「……はは。でも、向こうは社長の息子だし、私みたいなのが釣り合うのかって感じだけどね……」
けど、舞い上がる私とは違い、影掛かった笑顔で言われた言葉に、私はきょとんとした目を向ける。
「なんで?そんなの関係なくない?知り合いの友達も一般家庭の人だけど、最近財閥家の御曹司と結婚したって言ってたし」
「え?マジで?そんな話実際あるんだ」
そして、丁度タイムリーな話題があったので持ち出してみたら、紗耶の食い付きがすこぶる良かった。
「だから、紗耶も気にしないで頑張ってみなよ。私応援してるから!」
それから、後押しするように私は大きくガッツポーズをしてみせる。
「…………うん。そうだね。真子の話聞いたらなんか希望出てきた。ありがとう」
そんな私の励ましに段々と紗耶の表情が明るくなり始ていき、そのさまが普段とのギャップを感じ、私は暫く頬が緩みっぱなしだった。