恋に落ちた瞬間、打ち上がったんだ
期待がムクムクとふくらんだ。
しかしそれも虚しく、爆弾が投下され、一瞬にして吹っ飛ばされてしまった!
「それと和装にしたいんです」
「えっ!?」
これには思わず大きな声が出た。
だけど私は悪くないはず。
だって、ここの式場は洋館風の造りだし、さっきから見せてもらっているフォトだって全て洋装だったし!
「俺、ナナミが着物を着てるところ見たいな」
ぐっ! リクのその笑顔に私は弱い。
「そ、そう……?」
それにそう言ってもらえるのは、はっきりいって悪い気分じゃなかった。
着物ってことは白無垢? 色打掛?
洋館をバックに、袴をはいたリクの隣に並ぶ自分を想像した。
レトロな雰囲気で、それもあり……?
「あと、ゲストにドレスコードで浴衣を指定することはできますか?」
「ち、ちょっと待って!」
いくらなんでも、これには口を挟まずにはいられなかった。
どうして思い直すたびに、次から次へとトンデモ発言が出てくるの!?