旦那様は仏様 ~もっとイチャイチャしたいんです~
「聡一さん」
「はい」
「嬉しかった……すごくすごく嬉しい」
「はい」
「聡一さんからキスしてくれたの本当に嬉しい……ありがとうございます」

 あまりにも嬉しくて聡一にその気持ちを伝えずにはいられなかった。聡一が求めてくれているのがわかって本当に嬉しかった。唇以外への口づけでも聡一が美咲を求めてくれているのだとは思ったが、唇にされればそれをもっと明確に感じられたのだ。

「こちらこそありがとうございます。ずっとあなたに口づけたくてたまらなかった。受け入れてくださって、本当にありがとうございます。私もとても、とても嬉しいです」
「聡一さん……聡一さんがしたいって思ってくれたのが嬉しい」

 言葉でも伝えられて喜びが止まらない。そういう面を見せてくれたことが本当に嬉しい。

「ふふっ、嬉しい。すごく幸せ。聡一さんは私をいっぱい幸せにしてくれますね」
「あなたのことを幸せにできているのなら、それほど嬉しいことはありませんね。ですが、きっと私のほうがあなたに幸せにしてもらっていますよ?」
「ええ?」
「美咲さんと出会ってから、ずっと幸せなんですから」
「私も幸せ」
「では、これからもずっと共に幸せでいましょう」
「はい」

 きっと聡一といればそれも容易いことだろう。今ではイチャイチャできないとモヤモヤしていた気持ちもなくなっている。自分が望めば聡一は応えてくれるし、聡一も望んでくれていると今ならわかる。ただただ幸せが加速していくばかりだ。
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