旦那様は仏様 ~もっとイチャイチャしたいんです~
第八章 愛を伝えたい
新婚旅行から戻ると美咲は以前よりも自分の想いを伝えたい気持ちが強くなっていた。言いたくて言いたくてたまらないのに、いざ言おうとすると上手く言葉にできず、ずっともどかしい思いをしていた。
さりげなく言うのは難しいから、聡一と触れ合っているときに口にしてみようと思ったが、それも簡単ではなかった。
「聡一さん」
「はい」
「聡一さん」
「はい、何でしょう?」
「あの、あのね」
「はい」
「うー、聡一さん」
喉元まで好きが出かかっているのに、なぜかそこで詰まってしまう。
「どうされましたか?」
「聡一さん」
やはり出てこなくて、美咲は聡一の胸に縋りついた。
「あなたはどうしてそうかわいいのですか? 美咲さん、大丈夫ですよ。落ち着いてください」
優しく背をトントンとあやされて、少しだけ気持ちが落ち着く。
「うん」
「何か言いたいことがおありなのでしょう?」
「うん」
「何でも言ってください。大丈夫ですから」
もう一度顔を上げて、その言葉を言おうと試みる。
「うん。あの、聡一さん」
「はい」
「んー、聡一さん」
(だめだ。なんで言えないの……こんなに言いたくて仕方ないのに……)
鼓動が激しくなるばかりで、ちっともその言葉が出てこない。
「困りましたね。今言わなければならないことですか?」
美咲は首を振って否定した。けれど、本当は今すぐにでも言いたい。
「でも……」
「言いたいけど言えないのですね」
「はい」
「今でなくてよいのなら、また美咲さんが言いたいと思ったときに聞かせてください。ね?」
結局この日も言えずじまいで、美咲は大きく肩を落とした。このままでは一向に進展しないから、美咲はいっそのこと腹を括って、大きく動いてみようかと思いはじめていた。
さりげなく言うのは難しいから、聡一と触れ合っているときに口にしてみようと思ったが、それも簡単ではなかった。
「聡一さん」
「はい」
「聡一さん」
「はい、何でしょう?」
「あの、あのね」
「はい」
「うー、聡一さん」
喉元まで好きが出かかっているのに、なぜかそこで詰まってしまう。
「どうされましたか?」
「聡一さん」
やはり出てこなくて、美咲は聡一の胸に縋りついた。
「あなたはどうしてそうかわいいのですか? 美咲さん、大丈夫ですよ。落ち着いてください」
優しく背をトントンとあやされて、少しだけ気持ちが落ち着く。
「うん」
「何か言いたいことがおありなのでしょう?」
「うん」
「何でも言ってください。大丈夫ですから」
もう一度顔を上げて、その言葉を言おうと試みる。
「うん。あの、聡一さん」
「はい」
「んー、聡一さん」
(だめだ。なんで言えないの……こんなに言いたくて仕方ないのに……)
鼓動が激しくなるばかりで、ちっともその言葉が出てこない。
「困りましたね。今言わなければならないことですか?」
美咲は首を振って否定した。けれど、本当は今すぐにでも言いたい。
「でも……」
「言いたいけど言えないのですね」
「はい」
「今でなくてよいのなら、また美咲さんが言いたいと思ったときに聞かせてください。ね?」
結局この日も言えずじまいで、美咲は大きく肩を落とした。このままでは一向に進展しないから、美咲はいっそのこと腹を括って、大きく動いてみようかと思いはじめていた。