旦那様は仏様 ~もっとイチャイチャしたいんです~
そんな美咲と聡一に背を向けるようにして、千佳と田口は小声で何やら話し合っている。
「千佳。なんか想像してたのと違うんだけど」
「私もちょっとビビってる。いや、ある程度は予測してたんだけど、こんなだとは思ってなかった。でも、やっぱり触れてはないね」
「確かに。じゃあ、しっかり見せつけて、煽りますか」
「うん。よろしく」
そんな会話がなされた直後、美咲は二人の行動に度肝を抜かれた。
「千佳、もっとちゃんと手繋げ。指絡めて」
「うん。これでいい?」
「おう。ありがとう」
(何してんの、この二人!?)
堂々と見せつけるように指を絡めて手を繋ぐ親友たちに、美咲は先ほどの照れはどこかへ飛んでしまい、今度は別の意味でその顔を赤らめた。こんなものを聡一が見ていたらどうしようと彼のほうへ顔を向けたら、思いきりバチっと目が合ってしまう。それに動揺して美咲は目をそらすが、再び手を繋ぐ二人の姿が目に入ってきてしまって、また別の方向へそらす。そんなふうに一人でおろおろとしていたら、横からクスクスという笑い声が聞こえてきた。
「聡一さん?」
「いえ、すみません。何でもありませんよ。皆さんとこうしているのがとても楽しくて、思わず笑ってしまいました」
聡一は本当に楽しそうな表情で笑っている。いつもより少しだけ幼く見えるその笑みに、美咲は心を鷲掴みにされていた。
「聡一さん……聡一さんが楽しんでくれてよかったです。嬉しい」
「私もとても嬉しいですよ。いっぱい楽しみましょうね」
さっきまであんなに恥ずかしかったはずなのに、聡一が笑ってくれるのが嬉しくて、美咲も聡一に笑い返していた。
「なんか私らが見せつけられてない?」
「それな」
ぼそっと呟かれた千佳と田口のその言葉は、微笑み合う美咲と聡一の耳にはまったく届かなかった。
「千佳。なんか想像してたのと違うんだけど」
「私もちょっとビビってる。いや、ある程度は予測してたんだけど、こんなだとは思ってなかった。でも、やっぱり触れてはないね」
「確かに。じゃあ、しっかり見せつけて、煽りますか」
「うん。よろしく」
そんな会話がなされた直後、美咲は二人の行動に度肝を抜かれた。
「千佳、もっとちゃんと手繋げ。指絡めて」
「うん。これでいい?」
「おう。ありがとう」
(何してんの、この二人!?)
堂々と見せつけるように指を絡めて手を繋ぐ親友たちに、美咲は先ほどの照れはどこかへ飛んでしまい、今度は別の意味でその顔を赤らめた。こんなものを聡一が見ていたらどうしようと彼のほうへ顔を向けたら、思いきりバチっと目が合ってしまう。それに動揺して美咲は目をそらすが、再び手を繋ぐ二人の姿が目に入ってきてしまって、また別の方向へそらす。そんなふうに一人でおろおろとしていたら、横からクスクスという笑い声が聞こえてきた。
「聡一さん?」
「いえ、すみません。何でもありませんよ。皆さんとこうしているのがとても楽しくて、思わず笑ってしまいました」
聡一は本当に楽しそうな表情で笑っている。いつもより少しだけ幼く見えるその笑みに、美咲は心を鷲掴みにされていた。
「聡一さん……聡一さんが楽しんでくれてよかったです。嬉しい」
「私もとても嬉しいですよ。いっぱい楽しみましょうね」
さっきまであんなに恥ずかしかったはずなのに、聡一が笑ってくれるのが嬉しくて、美咲も聡一に笑い返していた。
「なんか私らが見せつけられてない?」
「それな」
ぼそっと呟かれた千佳と田口のその言葉は、微笑み合う美咲と聡一の耳にはまったく届かなかった。