旦那様は仏様 ~もっとイチャイチャしたいんです~
何だその胡散臭いまじないはと思うが、それだけで解決するならばと美咲は実践してみた。手を繋ぎたいと思いながら、聡一の手を見つめてみる。すると、聡一が美咲のすぐそばまでやってきて、優しく微笑んでくれた。
「あなたは本当に愛らしいですね」
「え?」
「美咲さん。一つ私のお願いごとを聞いてくださいますか?」
「え? はい」
「今日みたいにお互い帰りが遅くなかった日は、一緒に散歩に出かけませんか?」
なんだかまじないが変な方向に効いたらしい。散歩のお誘いが来てしまった。
「散歩……二人で?」
「はい。二人で。運動目的というわけではなくて、ただ二人でぶらぶらと歩いてみませんか?」
「……してみたいです」
「うん。ありがとうございます。じゃあ、早速今日行ってみましょうか」
「はい、行きたいです!」
聡一と何かを一緒にできることが嬉しくて、元気よく返事した美咲だがこの時点で美咲はまだわかっていなかった。美咲がまじないの威力を目の当たりにするのは、外に出てすぐのことだった。聡一は当たり前のように美咲の手を握ってくる。
「美咲さんと手を繋ぐ口実ができましたね」
「あ……」
「幸せですね」
「……はい」
一緒に歩くときは手を繋ごうと約束したのだから、散歩をしているときにも手を繋ぐことになるわけだ。そして、帰りが遅くない日は散歩に行こうと言われたのだから、これから二人は頻繁に手を繋ぐことになるのだろう。美咲は恐ろしいほど効果の高いまじないを教えてくれた千佳と、散歩を提案してくれた聡一に感謝した。
後日、この日の出来事を千佳に伝えれば、「あんたはもう欲望をだだ漏れにさせとけ!」と言われて、美咲は「そんなことできるわけない!」と顔を赤くして反論したわけが、それが新しいまじないなのだと言われて、美咲はぐっと言葉を詰まらせたのだった。
「あなたは本当に愛らしいですね」
「え?」
「美咲さん。一つ私のお願いごとを聞いてくださいますか?」
「え? はい」
「今日みたいにお互い帰りが遅くなかった日は、一緒に散歩に出かけませんか?」
なんだかまじないが変な方向に効いたらしい。散歩のお誘いが来てしまった。
「散歩……二人で?」
「はい。二人で。運動目的というわけではなくて、ただ二人でぶらぶらと歩いてみませんか?」
「……してみたいです」
「うん。ありがとうございます。じゃあ、早速今日行ってみましょうか」
「はい、行きたいです!」
聡一と何かを一緒にできることが嬉しくて、元気よく返事した美咲だがこの時点で美咲はまだわかっていなかった。美咲がまじないの威力を目の当たりにするのは、外に出てすぐのことだった。聡一は当たり前のように美咲の手を握ってくる。
「美咲さんと手を繋ぐ口実ができましたね」
「あ……」
「幸せですね」
「……はい」
一緒に歩くときは手を繋ごうと約束したのだから、散歩をしているときにも手を繋ぐことになるわけだ。そして、帰りが遅くない日は散歩に行こうと言われたのだから、これから二人は頻繁に手を繋ぐことになるのだろう。美咲は恐ろしいほど効果の高いまじないを教えてくれた千佳と、散歩を提案してくれた聡一に感謝した。
後日、この日の出来事を千佳に伝えれば、「あんたはもう欲望をだだ漏れにさせとけ!」と言われて、美咲は「そんなことできるわけない!」と顔を赤くして反論したわけが、それが新しいまじないなのだと言われて、美咲はぐっと言葉を詰まらせたのだった。