敏腕社長との秘密の身ごもり一夜~身を引くはずが、迎えにきた御曹司に赤ちゃんごと溺愛されました~
「部屋、広いから。ガーデンヒルはルームサービスもうまいし。おまえ、お茶くらいしか飲んでないだろ。親父の世話まで焼かせたからお礼」
バックミラーでちらりと見た要さんの顔はいつもの表情。いや、どこか緊張感が漂っている。選ぶ言葉も慎重で、さりげないのに意図を感じさせる。
しかし、その意図を私は汲んでしまっていいのだろうか。間違いでないなら、彼が望んでいるのは……。
「無理にとは言わないよ。車は俺が明日返すから、一杯ワインでも飲んでいけばいいと思っただけ」
「……では、お言葉に甘えましょうかね……」
誘いに乗ってはいけないとわかっていた。要さんは私には手の届かない人。次期社長で、婚約者のいる人。私のボス……。
「いや……悪い、高垣。俺は卑怯な誘い方をしているな」
要さんが首を振り、額に手を添える。
「高垣はわかっていて、俺に応えようとしているだろ」
私は黙っている。その通りだったからだ。彼の言葉は自責を含んでいたが、そのまま私のずるさを露呈させる。
私は、要さんの誘いに乗りたかった。乗りたくて何食わぬ顔で応じようとした。
「すみませ……」
「応えてくれるなら……!」
私の言葉を遮って要さんが言った。
「今夜は俺の願いに応えてほしい。……一晩、そばにいてくれないか」
バックミラーでちらりと見た要さんの顔はいつもの表情。いや、どこか緊張感が漂っている。選ぶ言葉も慎重で、さりげないのに意図を感じさせる。
しかし、その意図を私は汲んでしまっていいのだろうか。間違いでないなら、彼が望んでいるのは……。
「無理にとは言わないよ。車は俺が明日返すから、一杯ワインでも飲んでいけばいいと思っただけ」
「……では、お言葉に甘えましょうかね……」
誘いに乗ってはいけないとわかっていた。要さんは私には手の届かない人。次期社長で、婚約者のいる人。私のボス……。
「いや……悪い、高垣。俺は卑怯な誘い方をしているな」
要さんが首を振り、額に手を添える。
「高垣はわかっていて、俺に応えようとしているだろ」
私は黙っている。その通りだったからだ。彼の言葉は自責を含んでいたが、そのまま私のずるさを露呈させる。
私は、要さんの誘いに乗りたかった。乗りたくて何食わぬ顔で応じようとした。
「すみませ……」
「応えてくれるなら……!」
私の言葉を遮って要さんが言った。
「今夜は俺の願いに応えてほしい。……一晩、そばにいてくれないか」