敏腕社長との秘密の身ごもり一夜~身を引くはずが、迎えにきた御曹司に赤ちゃんごと溺愛されました~
そのときだ。要さんのスマホがテーブルの上で振動した。
「着信。父だ」
岩切会長からの電話? 社長時代からメールなどは疎ましがって、何かあればすぐに電話をしてくる会長だけれど、今日は休日で家にいるはずだ。
「もしもし……え?」
何度か相槌を打ち、要さんは電話を切った。
「悪い。少し出てくる」
「ご実家ですか?」
「ああ。……麻里佳、きみの両親が岩切家を訪れているらしい」
麻里佳さんが顔色を変えた。
「私も行く」
「いや、きみはここに。俺と一緒に現れれば、またこじれる可能性もある」
要さんは言い切り、私に言った。
「都子、すまないが、あとは頼む」
「ええ、わかりました」
要さんを見送り、何か妙なことにならなければいいと思った。
「着信。父だ」
岩切会長からの電話? 社長時代からメールなどは疎ましがって、何かあればすぐに電話をしてくる会長だけれど、今日は休日で家にいるはずだ。
「もしもし……え?」
何度か相槌を打ち、要さんは電話を切った。
「悪い。少し出てくる」
「ご実家ですか?」
「ああ。……麻里佳、きみの両親が岩切家を訪れているらしい」
麻里佳さんが顔色を変えた。
「私も行く」
「いや、きみはここに。俺と一緒に現れれば、またこじれる可能性もある」
要さんは言い切り、私に言った。
「都子、すまないが、あとは頼む」
「ええ、わかりました」
要さんを見送り、何か妙なことにならなければいいと思った。