シュガートリック
今日これから委員会あるというのに、識くんと話して安心感を抱いて。
なんだか引き止めたい気持ちになって、声をかけようとするけど。
「あの、識く……」
「識〜っ!早く来てよ〜!!」
そんな私の声は、少し離れたところにいる女の子たちにかき消された。
識くんは、分かりやすく顔を歪めて。
女の子たちが近くにいないからバレないけど、私からしたらヒヤヒヤしちゃう。
「いいよ行ってきて」
「……最悪、雪音との時間邪魔された」
「…ふふっ」
はあ、と盛大なため息をついてからすぐに表情を切りかえて女の子たちの方に行った識くん。
それに少し笑ってしまう。
……私も、頑張ろう。
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放課後になり集合場所である多目的室に行くと、すでに人がたくさんいて。
「おい、あれ二年の花染雪音じゃね……?」
「まじか!ラッキー」