シュガートリック
女嫌いと遊び人
それから二日経って。
昨日の放課後も、春哉くんと残ってプリントを人数分整理する作業をした。
その締め切りが今日までなんだけど……あと少しだけ残っているから今日も放課後残って終わらせることになっている。
朝学校の門をくぐり、周りの視線を気にしないように歩く。
本当に、毎朝毎朝憂鬱だなあ……。
はぁ、と思いながら玄関に向かうために歩いていると。
「雪音、おはよう」
「……!識くん……!」
後ろから聞き覚えのある声がかかって、立ち止まって振り向くと。
そこには、笑顔で私に話しかける識くんの姿があった。
やっぱり識くんだ……っ。
「おはよう」
「一緒に行こ」
「うん……!」
識くんのそのお誘いに嬉しくなる。
昨日は識くんと話せなかったし……一昨日は帰れなかったからかな。
そこまで日が経ったわけではないけど、久しぶりな感じがして気持ちが上がる。