シュガートリック
トラウマと優しさ




それから一週間後の朝。


─────ピピピピッ……ピピッ


アラームの音が聞こえてゆっくりと目を開ける。
手を伸ばしてアラームを消すと、ふぅと息を吐いてそのまま寝転んだ。


……起きなきゃ。

眠いからなのか重たい身体をゆっくりと起こして、ベットから抜ける。

そのまま立ってリビングに向かおうとした時。

……?…っ痛。

立った瞬間、フラっとして一瞬目の前が歪む。
そしてズキリと少しだけ頭が痛んだような気がした。


でもすぐに収まって、頭にハテナマークが浮かぶ。

気のせい……?

しばらく動かずにそのままにしていても何ともなくて、よく分からないまま自分の部屋を出た。



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いつも通り学校の門をくぐると、周りからの視線が一気に集まってくる。

それにため息をつきながらも、視線を下に向けて歩く。



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