シュガートリック
二度目はダメ
「……で、一緒に帰ったと」
「……はい」
次の日の朝、私は流歌ちゃんと廊下の隅っこで話し合いをしている。
……昨日のことで。
「なるほどねぇ……よりにもよって月居に雪音の赤面見られちゃったわけか」
「……そうなんです」
「あー納得。だから昨日も雪音のこと助けたのね」
昨日一緒に帰ったということを報告したら、流歌ちゃんが「え?なぜ?」って混乱してしまったから。
一昨日、識くんが叩かれていた日のことを話した。キスを除いて。
うんうん、と頷きながら納得している流歌ちゃん。
……話しすぎちゃったかな?まあいいか。
「本当の雪音を知りたい、ねぇ……」
「うん……私、そんなこと言われたの初めてで……すごく嬉しかったの」
「……月居って案外いい奴?」
「悪い人ではなさそうかなって」
そう。なんで流歌ちゃんに昨日のことを報告したかというと。