Good day ! 3
10月31日、ハロウィンの夜。

恵真は夕食を作って、大和の帰りを待っていた。

ケチャップライスにチーズをかぶせて海苔で顔を描いたお化けオムライスや、かぼちゃコロッケ、パンプキンスープにかぼちゃプリン、ジャック・オ・ランタンなど…。

(子ども達が産まれたら、こういう季節のイベントをたくさん楽しんで欲しいな)

そう思いつつ、実際は育児が大変でそれどころではないかも?と、苦笑いする。

その時、ただいまーと玄関から大和の声が聞こえてきた。

「お帰りなさい」
「ただいま、恵真。ん?何かいい匂いがする」

恵真の頬にキスをしてから、大和はいそいそとダイニングに行く。

「わー、これまた凄いな!ハロウィンか」
「ええ。かぼちゃだらけの献立ですけど」
「美味しそう!早速食べよう」
「はい」

手を洗ってきた大和と一緒に、いただきますと食べ始める。

「可愛いな、このお化け。オムライスになってるんだ!へえー、これは子ども達も喜びそうだな」

大和もどうやら、子ども達とハロウィンを楽しむのを想像しているらしい。

「でも育児をしながらだと、ここまで作る余裕があるかどうか…」
「あー、そうだな。もちろん俺も手伝うし、無理なくね。ほら、チーズをかぶせてお化けにするなんて、子ども達が自分でやったら楽しそうじゃない?」
「ふふ、そうですね。2年後には楽しめるかなー?」

子ども達との生活を想像するだけでも楽しくなる。

二人は終始笑顔で、美味しいハロウィンの料理を味わった。
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