Good day ! 3
手術着に着替えると、歩いて手術室に向かう。
(手術室って、ストレッチャーに乗せられて運ばれるのかと思ってたけど、自分で歩いて入るんだ。まあ、そうね。歩けるものね)
妙な事に感心しつつ手術室に入ると、主治医の木村先生が、いつもと変わらない笑顔で明るく迎えてくれた。
「佐倉さん、やっと赤ちゃんに会えるわね」
「はい、よろしくお願いします」
看護師の手を借りながら、恵真は手術台に横になった。
(え、狭い!落っこちないかな?)
何もかもが初めてで、些細な事も気になってしまう。
昨日、挨拶に来てくれた麻酔科の先生や、看護師達も大勢いて、皆せわしなく準備をしている。
「では佐倉さん。ゆっくり着ているものを脱いでくださいね」
看護師が恵真に大きなバスタオルを掛けてくれ、恵真は前開きの手術着を脱ぐ。
「左手に点滴付けますねー」
「はい、では横を向いて背中を少し丸めてくださいねー」
恵真はひたすら言われるがままになる。
「麻酔入りましたよー。少しずつ腰の下が温かくなってきます」
(わっ、ほんとだ。それに何だか、感覚が鈍くなってきたような…)
「佐倉さん、これ分かりますか?何か感覚ありますか?」
「え?いえ、全く」
これってどれ?と思いながら、恵真は首を振る。
「じゃあこれは?」
「あ、胸の辺りが冷たいです」
「はい、分かりました」
いつの間にか大きなビニールの幕で仕切られ、恵真は自分の胸から下が見えなくなっていた。
先生同士、何か会話をしたあと、看護師が恵真に声をかけてきた。
「では、佐倉さん。手術の準備が整ったので、ご主人に入って頂いても大丈夫ですか?」
「え、もうそんな時間ですか?あの、主人はもう来てますか?」
「ふふっ。ええ、首を長くしてお待ちですよ。ではお呼びしますね」
「はい、お願いします」
(手術室って、ストレッチャーに乗せられて運ばれるのかと思ってたけど、自分で歩いて入るんだ。まあ、そうね。歩けるものね)
妙な事に感心しつつ手術室に入ると、主治医の木村先生が、いつもと変わらない笑顔で明るく迎えてくれた。
「佐倉さん、やっと赤ちゃんに会えるわね」
「はい、よろしくお願いします」
看護師の手を借りながら、恵真は手術台に横になった。
(え、狭い!落っこちないかな?)
何もかもが初めてで、些細な事も気になってしまう。
昨日、挨拶に来てくれた麻酔科の先生や、看護師達も大勢いて、皆せわしなく準備をしている。
「では佐倉さん。ゆっくり着ているものを脱いでくださいね」
看護師が恵真に大きなバスタオルを掛けてくれ、恵真は前開きの手術着を脱ぐ。
「左手に点滴付けますねー」
「はい、では横を向いて背中を少し丸めてくださいねー」
恵真はひたすら言われるがままになる。
「麻酔入りましたよー。少しずつ腰の下が温かくなってきます」
(わっ、ほんとだ。それに何だか、感覚が鈍くなってきたような…)
「佐倉さん、これ分かりますか?何か感覚ありますか?」
「え?いえ、全く」
これってどれ?と思いながら、恵真は首を振る。
「じゃあこれは?」
「あ、胸の辺りが冷たいです」
「はい、分かりました」
いつの間にか大きなビニールの幕で仕切られ、恵真は自分の胸から下が見えなくなっていた。
先生同士、何か会話をしたあと、看護師が恵真に声をかけてきた。
「では、佐倉さん。手術の準備が整ったので、ご主人に入って頂いても大丈夫ですか?」
「え、もうそんな時間ですか?あの、主人はもう来てますか?」
「ふふっ。ええ、首を長くしてお待ちですよ。ではお呼びしますね」
「はい、お願いします」