Good day ! 3
「え、恵真…。これって…」
時が止まったかのように、大和は箱を手にしたまま固まっている。
「あの、大和さん?これはですね」
「恵真、もしかして、その…」
「あ、いえ。まだ検査してなくて」
「そうなのか?!じゃあ、今からしよう!」
ええー?!と、思わぬ展開に恵真は戸惑う。
「ほら、早く!あ、でもゆっくり歩くんだぞ。急ぐなよ」
早くと急かしながら、急ぐなと言う大和も、どうやら冷静ではいられないらしい。
恵真は仕方なく、検査薬を試してみた。
「えーっと、ここに2本線が出たら陽性なんだよな。1分後か…って、もう出てる!」
「ええ?!」
説明文と検査スティックを見比べる大和の手元を、恵真も一緒に覗き込む。
「こ、これって…」
「陽性?…ですか?」
「ああ。そうだな…」
しばらく呆然としたあと、じわじわと実感が湧いてきた大和が、喜びを爆発させる。
「やった!恵真、凄いぞ!」
「や、大和さん。ちょっと…」
「あっ、ごめん!大丈夫か?恵真」
思わず強く抱きしめてしまい、慌てて大和は手を緩める。
「あ、はい。大丈夫です」
「良かった」
大和は改めて、ソファの隣に座る恵真を優しく抱き寄せた。
「恵真、夢みたいだ。俺達の赤ちゃんが出来たんだよな?」
「はい」
恵真の目から涙がこぼれ落ちる。
「嬉しい…。こんなにも嬉しいなんて。私と大和さんの赤ちゃんが、お腹にいるの?」
あれこれ考えて落ち着かなかった数日間が嘘のように、恵真はただ幸せが込み上げてきた。
「そうだよな?恵真のお腹の中に、俺達の…」
声を詰まらせて、大和は恵真の肩に顔をうずめる。
「ありがとう、恵真。本当に、ありがとう」
「ううん。私の方こそ、ありがとうございます」
「大切にする。恵真も、お腹の子も。俺が全力で守るから」
「はい」
二人はしばらく、泣き笑いの表情で抱き合っていた。
時が止まったかのように、大和は箱を手にしたまま固まっている。
「あの、大和さん?これはですね」
「恵真、もしかして、その…」
「あ、いえ。まだ検査してなくて」
「そうなのか?!じゃあ、今からしよう!」
ええー?!と、思わぬ展開に恵真は戸惑う。
「ほら、早く!あ、でもゆっくり歩くんだぞ。急ぐなよ」
早くと急かしながら、急ぐなと言う大和も、どうやら冷静ではいられないらしい。
恵真は仕方なく、検査薬を試してみた。
「えーっと、ここに2本線が出たら陽性なんだよな。1分後か…って、もう出てる!」
「ええ?!」
説明文と検査スティックを見比べる大和の手元を、恵真も一緒に覗き込む。
「こ、これって…」
「陽性?…ですか?」
「ああ。そうだな…」
しばらく呆然としたあと、じわじわと実感が湧いてきた大和が、喜びを爆発させる。
「やった!恵真、凄いぞ!」
「や、大和さん。ちょっと…」
「あっ、ごめん!大丈夫か?恵真」
思わず強く抱きしめてしまい、慌てて大和は手を緩める。
「あ、はい。大丈夫です」
「良かった」
大和は改めて、ソファの隣に座る恵真を優しく抱き寄せた。
「恵真、夢みたいだ。俺達の赤ちゃんが出来たんだよな?」
「はい」
恵真の目から涙がこぼれ落ちる。
「嬉しい…。こんなにも嬉しいなんて。私と大和さんの赤ちゃんが、お腹にいるの?」
あれこれ考えて落ち着かなかった数日間が嘘のように、恵真はただ幸せが込み上げてきた。
「そうだよな?恵真のお腹の中に、俺達の…」
声を詰まらせて、大和は恵真の肩に顔をうずめる。
「ありがとう、恵真。本当に、ありがとう」
「ううん。私の方こそ、ありがとうございます」
「大切にする。恵真も、お腹の子も。俺が全力で守るから」
「はい」
二人はしばらく、泣き笑いの表情で抱き合っていた。